マレーシア向けリリースは何語で出す?マレー語・英語・中国語の媒体と選び方
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マレーシア向けの発信を任されたのですが、最初の段階で止まっています。マレー語、英語、中国語と言語がいくつもあるようで、リリースを何語で出せばいいのか決められません。
最初に止まる方は多いです。言語が複数あること自体は、担当者の調べ不足ではなく、マレーシアの構造によるものです。今日は、どんな言語の媒体が併存しているのか、商材と相手によって言語をどう選ぶのか、英語 1 本で始めた場合にどこまで届くのかを順に確認します。
東南アジアの他の国と比べて、特に難しいのでしょうか。
公用語が 1 つの国より、判断の材料は多くなります。6 か国の公用語を横並びで見る話は東南アジア向けプレスリリースは何語で出す?6 か国の公用語と判断の順番で扱いました。この記事はマレーシア 1 か国に絞って、もう一段掘り下げます。
マレーシアの言語と媒体を公的資料で確認する
まず、マレーシアでは実際に何語が使われているのか教えてください。
マレーシアはマレー語、英語、中国語、タミル語が話される国で、公用語はマレー語です。マレー語は憲法で国語と定められています。
国語がマレー語なのに、英語や中国語の媒体もあるのですか。
あります。国立国会図書館の資料には、マレー語の日刊紙として Utusan Malaysia、英語の日刊紙として New Straits Times、中国語の日刊紙として星洲日報 (Sin Chew Daily) が載っています。言語ごとに、別々の日刊紙が存在するということです。
タミル語の媒体はどうですか。
同じ資料のマレーシアの表には、タミル語の新聞は載っていませんでした。タミル語が話されているのは確かですが、タミル語の媒体の状況は、私もはっきりしたことが言えません。この記事では断定せず、必要になったら現地の拠点や専門家に確認する前提にします。
| 言語 | JETRO の記載 | 国立国会図書館の新聞一覧にある例 |
|---|---|---|
| マレー語 | 話される言語、公用語 | Utusan Malaysia (日刊、1965 年創刊) |
| 英語 | 話される言語 | New Straits Times (日刊、1845 年創刊) |
| 中国語 | 話される言語 | 星洲日報 (Sin Chew Daily、日刊、1929 年創刊) |
| タミル語 | 話される言語 | 一覧には記載なし |
人口の面ではどうなっていますか。言語ごとの読者の数を知りたいです。
言語ごとの読者数が分かる統計は見つかりませんでした。代わりに、マレーシア統計局の人口統計に民族別の割合があります。マレー系が 58.2%、中華系が 22.2%、マレー系以外のブミプトラ (先住系の人々) が 12.3%、インド系が 6.5% です。民族と使う言語は一対一ではないので、読者数の目安としては使わないでください。
数字を読むときの注意
- 民族別の割合は、マレーシア統計局の 2025 年第 4 四半期の人口統計による
- 民族と、普段ニュースを読む言語は一致するとは限らない
- 言語別の読者数は公的な資料で確認できなかったため、この記事では使わない
民族の割合を、そのまま言語の割合に置き換えてはいけないわけですね。では、どうやって言語を決めればいいのでしょうか。
決め手は「誰に届けたいか」です。次に、商材と相手による選び方を見ていきます。
商材と相手で言語を選ぶ
日本だと、リリースは日本語 1 本で済みます。マレーシアでは、相手によって言語を変える必要があるのですか。
変える場合がある、というのが正確です。マレーシア政府も、英語は貿易と産業の言語として今も大きな位置を占めている、と説明しています。企業間の取引や採用の文脈では、英語の原稿でも読まれる可能性が高いと考えられます。
一般の消費者向けの商品だと、どうなりますか。
消費者向けは、届けたい人がどの言語でニュースを読むかで変わります。マレー系の消費者に向けるならマレー語、華人系の消費者に向けるなら中国語、というように、相手を先に決めて、その言語の媒体を探す順番です。これは統計で裏づけられた一般則ではなく、考え方の目安です。
行政機関や自治体が相手の場合は?
国語がマレー語なので、行政に提出する資料や、行政が関わる発表では、マレー語の資料を求められる場合があります。ただし、どの手続きでどの言語が必要かは、案件ごとに異なります。現地の担当部署か、拠点の弁護士・コンサルタントに確認してください。
| 届けたい相手 | 最初に考える言語 | 補足 |
|---|---|---|
| 取引先・代理店候補・採用候補 | 英語 | 英語の原稿でも読まれる可能性が高いと考えられる |
| 一般の消費者 | 相手が読む言語に合わせる | マレー語、中国語、英語のどれかを相手から決める |
| 行政機関・自治体 | マレー語を検討 | 手続きにより異なるため、事前に確認する |
なるほど。相手を決めないまま言語を選ぼうとしていたので、決められなかったんですね。では、最初から英語 1 本で始めた場合は、どこまで届くのでしょう。
英語 1 本で始めたとき届く範囲
時間も予算も限られているので、まず英語 1 本で出すつもりです。これで足りるでしょうか。
取引先や採用候補に向けた発信なら、英語から始める判断は成り立ちます。英語で出した記事が届くのは、英語の媒体を読む人です。マレー語や中国語の媒体だけを読む人には、同じ内容は届きません。
マレー語や中国語で社名を検索した人には、何も出てこないということですか。
その可能性があります。英語の記事だけでは、その言語で検索したときの結果に社名が出てこない場合があります。ただ、最初の 1 本は相手が限られていることが多いので、届かない層があること自体は問題ではありません。届かない層があると分かったうえで選ぶことが大切です。
日本では、全国紙に載れば幅広い層に届くイメージがありました。
日本の感覚だと、1 つの言語の媒体に載れば全体に届くように思えます。マレーシアでは、言語ごとに別の媒体と読者がいるため、1 本で全体に届くとは考えないほうが安全です。
英語だけで済ませる前に確認すること
- 届けたい相手が、英語の記事を読む層かどうか
- 消費者向けの商品で、マレー語や中国語の読者を外していないか
- 行政や公的な手続きに関わる発表で、マレー語の資料を求められないか
- 英語の記事が出たあとに、他の言語を足す予定と予算があるか
言語を足す場合は、どう進めればいいですか。
手順にして、次の章で見ていきます。
言語を足していく手順
英語で出したあとに、マレー語や中国語を足すとしたら、何から始めればいいですか。
英語で出して反応を見てから、足す言語を決める順番が現実的です。一度に 3 言語を用意すると、翻訳の確認や社内調整の手間が一気に増えます。
手順
届けたい相手を 1 つに絞り、その人が読む言語を確認する
日本語の原稿で主語を補い、マレーシアで発表する理由を最初の段落に書く
英語版を作って配信し、掲載された記事の URL を保存する
掲載の状況を見て、マレー語や中国語を足すかどうかを判断する
足す言語の原稿は、現地の拠点・代理店・翻訳会社に依頼し、現地語を読める人の確認を入れて配信する
マレー語や中国語の原稿は、誰が書くのがいいのでしょう。
現地の拠点や代理店に書いてもらうか、翻訳会社に頼む方法があります。機械翻訳は下書きとして使うのは構いませんが、社名・商品名・金額の表記は、現地語を読める人が配信前に確認してください。
言語を足すときの目安
- 足す言語は、届けたい相手が普段読む言語から決める
- 言語が 1 つ増えるごとに、翻訳と現地語の確認が 1 回分増える
- 配信サービスを使う場合は、対応言語を申し込む前に確認する
言語が増えるほど、確認の手間も増えると見ておけばいいんですね。実際に配信する手段にはどんな選択肢がありますか?
配信する手段を比べる
原稿ができたとして、マレーシアの媒体にはどうやって届けるのでしょうか。
手段は 3 つに分けられます。自社で媒体に直接送る、配信サービスを使う、現地の PR 会社に委託する、です。言語の面から比べると次のようになります。
| 手段 | 言語の対応 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 自社で直接送る | 自社で用意する | 現地に広報担当がいて、記者の連絡先を持っている |
| 配信サービスを使う | サービスにより対応言語が異なる | 現地に広報担当がおらず、まず英語で 1 本出してみたい |
| PR 会社に委託する | 委託先が複数言語を作ることが多い | 継続的に発信し、取材対応まで任せたい |
現地に広報担当はいないので、配信サービスが近そうです。具体的な条件も知っておきたいです。
たとえば海外PR.jp は、マレーシアも対応国で、マレーシアでは英語での配信になります。配信は 1 か国 1 配信で 50,000 円 (税別) で、日本語の原稿から英語を用意する場合の翻訳は 20,000 円 (税別) です。マレーシアでも 10 媒体以上への掲載が保証され、掲載された媒体名と URL の一覧がレポートで届きます。時期によってキャンペーン価格の場合があるので、最新は公式サイトで確認してください。
マレー語や中国語の翻訳も頼めるのですか。
翻訳オプションの対応言語は、英語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語の 4 つで、マレー語と中国語は含まれていません。ですから、英語で始めて、マレー語や中国語は別の方法で用意することになります。掲載記事の URL 一覧は、取引先への説明資料や社内の報告に使えます。
英語での配信を、保証のついた形で始められるということですね。最後に今日の内容をまとめてもらえますか。
相手別のまとめ
社内で共有したいので、判断の順番を一覧にしてもらえますか。
次の表にまとめました。言語の事情や媒体は変わる場合があるので、計画を立てるときは、下の公式情報も見ておいてください。
| 場面 | 最初の判断 | 確認先 |
|---|---|---|
| 公用語・使われる言語の確認 | マレー語が公用語。マレー語・英語・中国語・タミル語が話される | https://www.jetro.go.jp/world/asia/my/basic_01.html |
| 民族別の人口割合 | 民族と使う言語は一致するとは限らない | https://www.dosm.gov.my/portal-main/release-content/demographic-statistic-malaysia-fourth-quarter-2025 |
| 国語・英語の位置づけ | 国語はマレー語。英語は貿易と産業の場で大きな位置を占める | https://www.malaysia.gov.my/en/government/learn-about-malaysia/official-language |
| 各言語の新聞の例 | マレー語・英語・中国語の日刊紙がある | https://ndlsearch.ndl.go.jp/rnavi/asia/post_150 |
ありがとうございます。関連する記事はどこから探せますか?
よくある質問
いくつか細かい質問をさせてください。マレーシアでは英語だけで発信して問題ありませんか?
取引先や採用候補に向けた最初の 1 本なら、英語から始める判断は成り立ちます。ただ、消費者向けや行政に関わる発表では、マレー語や中国語を足す必要が出る場合があります。
マレー語と中国語、どちらを先に足せばいいですか?
届けたい相手が決める順番です。マレー系の消費者に向けるならマレー語、華人系の消費者に向けるなら中国語、という考え方になります。相手が決まっていなければ、まず英語で出して反応を見てください。
日本語の原稿しかなくても、マレーシア向けに出せますか?
出せます。日本語から英語に翻訳する工程を入れれば配信できます。翻訳に出す前に、日本語の原稿で主語を補い、マレーシアで発表する理由を最初の段落に書いておくと、直しが減ります。
タミル語の媒体にも出したほうがいいですか?
タミル語は話されている言語のひとつですが、タミル語の媒体の状況は、はっきりしたことが分かっていません。必要かどうかは、届けたい相手と、現地の拠点や専門家の意見を見て判断してください。
参考にした公開情報
執筆・編集: 海外PR.jp 編集部 (VRI Creatives)。東南アジア・オーストラリア向けの、掲載保証付きプレスリリース配信サービスです。
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